徳川将軍家の庭園
海水を引き入れた潮入りの池があったり、かつて、二つの鴨場があって、江戸城の出城(本城の周辺に築いた城)としての機能を果たしていたと言われる庭園である。
明治維新ののちは、皇室の離宮となり名称を「浜離宮」にかえた。
昭和20年東京都に下賜され、昭和21年から「浜離宮恩賜庭園」として一般に公開された。
現在、国の特別名勝、特別史跡に指定されている。
日付がないので、はっきりしないが、多分2003年11月頃に浜離宮恩賜庭園を訪れた。
入口を入ると、樹齢300年の松が目に入る。300年前、6代将軍家宣が、庭園を大改修した時を記念して植えたという。横に張り出した枝ぶりは見事だ。しげしげと細部にわたって眺めたが、台風や戦禍を乗り越え、よくここまで育ったものだと感心した。
歴代の園丁さんたちのご苦労は並大抵ではなかっただろう。頭が下がった。

樹齢300年のクロマツをイラストで描いてみた。絵では枝を支える支柱は書かなかったのでデフォルメして描いた。支柱がないとこんな感じかなと。松が嬉しくて空に向かって踊っているように見えた。
中島の御茶屋
中の橋から、ヒノキ造りのお伝い橋を通って、潮入りの池の御茶屋さんでお茶をいただいた。
お盆にのせられたお茶と和菓子をいただきながら、大きな窓から見える景色を堪能した。
潮入りの池は、東京湾の海水を取り入れている。
潮入りの池の生き物の看板があり、マハゼ、チチブ、ビリンゴ、ボラ、マルタウグイ、チチュウカイミドリガニ、ユビナガスジエビが出入りしていると書いてあった。
東京港で釣り糸を垂らすと、アジ、サバ、イシモチ、カマス、カレイなどが釣れ、スズキ、クロダイ、ブリなどの大物もかかると何かで読んだ。
もし、大物が潮入りの池にまぎれこんできたら、魚河岸顔負けの、鮮魚定食屋が繁盛するのではないかと、勝手に想像して笑った。ぼくはお魚大好き人間だから。
東京湾
お茶をいただいた後、中島橋を渡り、観音堂跡を回り込んで海側にでた。
右手にレインボーブリッジが見え、左手隣は見えないが、築地魚河岸があるはずだ。
(築地市場は2018年11月に豊洲に引っ越したが、ぼくが行った時はまだ営業していた。)
海側を背にして、潮入りの池を見ると、さっき、ご馳走になった中島の御茶屋が見え、手前の中の橋が良い構図になっているので、腰をおろし、スケッチを始めた。

(この絵は2003年11月頃描いたが、日付は不明)
穏やかな秋の空気が美味しい。春は桜がきれいだというので、そのころ、また来ようと思っている。